こんにちは!!
寒い日が続きますね。
雨がしとしと降っています。
そんな折、ふと思い立って髪を切りました。
風邪をひきそうです。苦笑
高校生も昨日、今年度最後の授業が終わりました。
本日個別の生徒の最後の授業です。
1年間の授業を通じて、
また新たに生徒たちのわからないポイントや理解を深めるポイント、
どのように指導をすべきかが磨かれたと感じています。
中学生も含め、生徒たちに多いのが、
「何がわからないかわからない」段階。
その先には、
「なんとなくわかるんだけどよくわかってない」段階。
つまり、「わかったつもり」の段階です。
最近、蛯原先生が国語という科目について
シリーズにして所感を書いてくれています。
彼は国語のプロフェッショナルであり、
小論文の模試で全国一位になったこともあり、
今年は英文を読むうえでも連携体制をとり、
非常に助けをもらいました。
今日のブログでは多くの生徒が陥る「わかったつもり」について、
その状態はどんなものか、どんな対処法があるのかを
最近読んだ本を紹介しつつ書きたいと思います。
わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 (光文社新書)/光文社
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この本ではまず、
「わかったつもり」がどういう状態かを紹介しています。
以下の文を読んでみてください。
新聞のほうが雑誌よりいい。
街中より海岸の方が場所としていい。
最初は歩くより走る方がいい。
何度もトライしなくてはならないだろう。
ちょっとしたコツがいるが、つかむのは易しい。
小さな子どもでも楽しめる。
一度成功すると面倒は少ない。
鳥が近づきすぎることはめったにない。
ただ、雨はすぐにしみ込む。
多すぎる人がこれをいっせいにやると面倒がおきうる。
ひとつについてかなりのスペースがいる。
面倒がなければ、のどかなものである。
石はアンカーがわりに使える。
ゆるんでものがとれたりすると、それで終わりである。
これ、何の話かわかりますか。
一文一文は読めますよね。
一体何の話なのでしょう。
正解は、
凧揚げについて、です。
言われてみれば、なるほどと思うでしょう。
もう一度読み返してみてください。
しかし中には、
書いてあることはわかるけど、わからない。
そんな人がいたのではないでしょうか。
これが、「わかったつもり」です。
現代文でも英文でも、特に長い文になるほど、
書いてあることはなんとなくわかるけど、
何が書いてあるか言えと言われればよくわかりません。
そんな声を生徒たちから聞くことがあります。
まずはこの「わかったつもり」の状態になっていることを自覚すること、
全てのスタートはここです。
ではこの原因は何なのかというと、
一文を理解することができても、文が重なり、それぞれの繋がりを考えるところまでくると、
思考がそれをしないままに過ぎ去ったり、単語でしか頭の中に入ってきていなかったりします。
簡単に言うと、読み方が浅い、のです。
深く読む、しっかりと読解する、
生徒たちに身につけてもらわないといけないのはこの部分です。
ちょうど個別の生徒に、2011年の関西大学の過去問で、
深い読書( deep reading )とは何か、という文章をやってもらいました。
ここでも問題視されていたのは、
文章を読むことがインターネットに偏りすぎると、
一つの文をしっかり読むのではなく、
記事のタイトルだけを読んだり、中をさっと読んでは次の記事に移ったり、
昔からある読書のいろはが身につかなくなってしまっている、という話です。
「わかったつもり」に陥らないために、
大切なのは読解力、そのための旧来からの読書が鍵となるのです。
明日のブログでは、この問題の対処法についてお話したいと思います。
それでは授業してきます!!
では!!!