どうも。
曇り空が続きますねえ
心は晴れやかに頑張りましょう
さて、先日のブログで、
今年、福島県の郡山市、本宮市にある塾にたびたび
高校生の指導に行っているお話をしました。
西日本の人間からしたら、東北のあたりの地図ってぼやけてますよね。
福島も、原発の話を差し引けば、よく知らない、という人が多くいるのではないでしょうか。
福島県って実は、大きいんです。
北海道、岩手県に次ぐ、全国3位の広さで、
地域も海側の浜通り、真ん中に位置する中通り、そして山側の会津地方、
というわけられ方をします。
私は、福島市から南に数十キロ下った郡山市、本宮市にお邪魔してます。
県外の人ほど、
「原発、放射能大丈夫!?」
ということを言ってきますが、
実際そこに住んでいる人ほど、気にしていないように思います。
私自身、気にしていないわけありません。
もちろん数値はちゃんと測っており、健康に害のない値が出ています。
ここから先は、手伝っている塾の塾長、講師、そしてその塾の目の前にある
私が日本一の味だと思っている寿司屋の大将の談義のお話です。
割と口が肥えていると思っている私が
日本一と思う味の寿司を食べながら聞いたお話し。
「私はここを離れることはない。
なぜならここにいるしかない人たちがいるから。」
これは、塾長も大将も共に話していたことです。
いくら原発だなんだと騒がれても、普通に生活ができるレベルであり、
何より自分たちはここで生まれ育ったわけで、今更どこに行けというのか、
そこで同じように仕事ができ、暮らしていける確証もない中でむしろ
「何言ってんの?」
これが本音です。
また、生徒やお客さんのように自分を必要としてくれている人たちを置いて
自分だけどこかに行くわけにはいかない、これも本音です。
「原発事故のあと、国はこう言った。
『ただちに健康に害の出るレベルではないから大丈夫』
恐ろしい言葉じゃないですか。」
確かに、考えてみたら恐ろしい言葉ですよね。
放射能を受けてすぐに死んだり病気になったりしないから大丈夫。
こう言ったわけです。
震災数日後、実際、福島市や郡山市に降り注いだ放射能は、
2011年3月13~14日が一番多かったようで、
1時間あたり20マイクロシーベルトもあったそうです。
普通の人が一般的に暮らしていて身体に受ける線量が約2.4マイクロシーベルトと言われてます。
これ、年間ね!一年間の量!
とすると、約10倍の放射能が一度に降りかかってきたということになります。
ちなみに、避難勧告が出ている地域と違い、
普通に生活ができると判断された地域の人たちは、
ほとんど補償をもらっていません。
確か、一度だけ30万円が国だか東電から出た、というだけ。
こういった補償の格差が生んだ言葉も聞けました。
「いわきから避難してきた人たちって多かったんですよ。
でも、避難してきた人たちって補償たくさんもらってて仕事もないから、
たまにパチンコに行ってるわけです。
郡山のパチンコ屋でいわきナンバー見たら傷つけられる、
そんなことも度々あったんです。」
同じ福島県民なのに、いがみ合い、傷つけあう、
とても悲しいことですが、被害にしろ補償にしろ、
住民が望んでそうなったわけではないですからね。
最後に、私個人の想いを書いて終わります。
私は震災前より福島県に縁あって来させてもらってました。
※過去のブログ参照
福島って、本当に素晴らしい。
何が素晴らしいって、まずは食べ物。
米だって、野菜だって、海産物だって、肉だって、
全て県内で素晴らしい食材が揃っていて、またそれを調理する職人もいて、
食材、人材の宝庫なんです。
また、そこに住んでいる人たちも素晴らしい。
自分たちは田舎者っていう意識からか、あまり自分の意見を押し通したりする人も
少ないし、つましく謙虚に過ごしている人たちが多いように思います。
私が出会った人たちも、皆親切で、心がきれいで、関わっているこちらの心が洗われます。
今手伝っているのも、復興支援もありますが、自分が色んな人からしてもらったことを
ただ今困っている人たちに返しているだけ。
桜塾の基本方針、
上からもらったものは下に返す、
誰かにしてもらったことは、違う誰かに返す、
この精神です。
福島が一刻も早く、元の状態に戻ることを、
以前よりもさらに素晴らしい場所になることを、
心から祈っています。